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Eternal carbon(S-DLC)総代理元・販売元
eternal carbon

Eternal Carbon(S-DLC)の成膜方法

DLC 膜の合成手法は、下記の2種に大別されます。

PVD法:固体の炭素からスパッタリングや陰極アーク放電を利用して成膜する方法
CVD法:CH4 やC2H2 等の炭化水素系ガスをプラズマ化して成膜する方法

一般的なCVD装置の仕組み
一般的なCVD装置の仕組み

PVD法では水素を含有しない皮膜ができますが、CVD法では材料ガスに炭化水素系ガスを使用しているので、必然と水素を含むDLC ができます。

DLC が良好なトライボロジー(低摩擦)特性を発揮するには、表面粗度が小さいことが肝要となります。膜自体の表面が粗いと自分自身の摩耗粉でアブレッシブ摩耗が起こり、耐摩耗性が低下するし摺動相手に対する攻撃性も高くなるからです。

PVD 法では固体カーボンからのクラスター飛散、ドロップレットがあり表面粗度が大きいという欠点があります。
一方,CVD 法はガスを原料として用いているので,ドロップレットの心配がなく、比較的平滑な表面が得られます。

iQubiqでは、CVD法を用いてS-DLC膜を成膜しています。

セグメントの生成方法

成膜を施したい基板上に、導電性のメッシュを配置することによりセグメント構造を生成します。

メッシュの粗さや太さ、基板とメッシュ間の距離等を設計することにより目的に最適化したS-DLC膜を合成することが可能です。

セグメント溝部の形状と深さ

250µm角のS-DLC膜の断面(赤線部分)の厚みを測定したのが上図。